昨夜は雫井脩介の『クローズド・ノート』も読破。 映画化もされた作品のようで、1週間かけてちびちび読んだ。 文章は砕けた調子がありながらも、押し付けがましくもなく、主張しない。「伊吹先生」の手紙が少なからずウエートを占めているとはいえ、自然な女性目線を描い …
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カテゴリ:評価 > ★★★★☆
『東京湾景』【吉田修一】
今日は吉田修一著『東京湾景』を読んだ。 何度か触れているとおり、吉田修一は好きな作家。この本を読むのも3度目くらい。 舞台はお台場で働く美緒(涼子)と対岸の品川の倉庫で働く亮介に挟まれた東京湾から。 ドラマにもなったけど、そちらは原作から大きく掛け離れた …
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『パズル』【山田悠介】
久しぶりに山田悠介の本を読んでみた。『パズル』。実写化もされたようだ。 山田悠介は『リアル鬼ごっこ』を5年前に読んだ以来。 設定はとても魅力的で平易な文章でスイスイ読めるが、あまりにも平易過ぎる、そんな印象があった。 今回の作品も10年前に描かれて …
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一言感想『片目の猿』【道尾秀介】
『向日葵の咲かない夏』よりライトだけども、身体的なハンディを持つ者たちを描いており、あぁ道尾さんの軸はこのへんにあるのかななんて思った。中盤まではドラマにでもなりそうな探偵物語。 しかし、一気に読ませる文章構成力と見事に予想を裏切る展開力はさすがだ …
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一言感想『向日葵の咲かない夏』【道尾秀介】
まず、ストーリーから言えば、驚かされる。怖いくらいに驚いた。ただ、先述の『ラットマン』と異なり、伏線の引き方は滑らかではなかった。むしろ新たな情報提示、物語の書き換えは強引なほどである。 次に、この作品の評価を二分する最たるもの、世界観の描写。amazon …
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