ほんトノトコロ

小説を中心に読書感想文を掲載します。 書評の域には達しておりませんので悪しからず。 好きな作家は江國香織、吉田修一。

昨日の夜は、三浦しをんの『私が語りはじめた彼は』を読んでました。

いや、素晴らしい。


ある一人のことを周囲からの視点を通して描いていく作品は多いんだけど、この作品ではその『一人』に絡む謎が複層的に表れて、つながっていく。

さらに、一番印象に残ったのは、「また泣いて」とか「再びスナック袋に手を」とか叙述があるんだけど、「また」の前の『一回目』をさらっと書いてるから、僕の今までの読み方だとスルーしていて、またページを戻って確認しなきゃいけなかった。
でも、その作業がすごく新鮮で、僕個人にとっていえば読ませ方が新しかった。裏を返せば、無駄な部分が少ないんです。


とにかく、これはまじでいい作品でした。素晴らしい。

95点。



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